春からこの夏まで、それなりに淡々と仕事をしていたわけですが、一番手間がかかったのがこの仕事。ふだん、海外から原皮を輸入してくるのは、それなりに慣れてはいるのですが、今回は輸出。毛皮という素材は、日本ではなじみがないのですが、国際貿易ではとてもメジャー。しかしながら、とても制約も多いものです。ワシントン条約とかもあるし、特定の国産の毛皮はダメとか国によって色々です。大手の運送会社は最初から毛皮ということだけで断られることも。集荷後、ぶじ発送になっても、しばらくはどっかの税関で引っ掛かってないか毎日荷物の問い合わせをする毎日（笑）最終的にお客様のところに届いたときは、本当に胸をなでおろしました。自分の子供を海外に旅させている気分でした。

そしてこちらは、輸入のほう。毛皮の材料”原皮”はヘルシンキ、トロント、コペンなどで毎年この時期に競られています。競りには、毛皮の色、触感、長さなどすべて数値化された”カタログ”が使われます。正確にはどんな毛かは実際見てみないとわからないところもありますが、オークションに何度も足を運んで”カタログ”の見方がわかるとある程度イメージできるので、今年はヘルシンキにいるディーラーの方に連絡をとって、希望の原皮を競り落としてもらいました。今回はパロミノのショートナップタイプを必要枚数限定で確保しました～もうすでに国内に輸入完了していて、現在は国内でなめし工程に入っています。秋以降に作品にできるかと思います。

引きこもって作り物をしながら、たまには外で撮影！　先日ちょっと足を伸ばして少し大きな公園で作品の撮影をしてきました。この日の最高気温は35度。もう毛皮がどうこういう環境ではないのですが（笑）けっこう涼し気に作品を撮ることができたように思います。終わった後はぐったりでしたが・・・この時の写真はブログかインスタで近々アップしようと思っています。

秋以降の作品は、数人の職人さんで分担して作っています。それぞれが、作品の最初から最後まで担当しているので、出来上がるものを見るまでは何を作っているかわからない！。今年は、ふるさと納税、デパート催事、注文作品バランスよく作っていけるといいなと思っています。伊勢丹各店のチラシ広告などの提案は終わっているので、作品は徐々に公開していく予定です～