アニマルミンクフルアタッチメント~ナンタケットバスケット用カバー

桜が咲き、そして新緑の季節と進むこの時期。言ってみれば一番ファー(fur)にとってファー(far)な時節でもあります。それでも、私たちにとってこの時期は、原材料の仕入れはもちろん、新しい作品の試作をする大事なシーズン。今回は、今シーズンに新作としてリリースできそうなナンタケットバスケット用のアイテムをご紹介します。

ナンタケットバスケットに気軽にミンクを取り入れられる作品として、バッグインバッグ的な巾着を作り続けてきました。
シンプルで使いやすさを考えたこの巾着はかなりのご好評をいただいてきました。

次なる新しい作品は、よりミンクを“魅せる”ことに重きを置きました。
バスケット本体を覆うカバーとハンドルカバーの組み合わせ作品です。
今回は10インチのオーバルバスケット用に製作してみました。

明るいクリーム色の地色にアニマル模様の染色を施したミンクを使いました。基本的に、自然素材であるものと相性の良いナンタケットバスケット。今までミンクのカラーとしては、デミブラウン、パロミノ、パステルなどのブラウン系、サファイア、ブルーアイリスなどのグレー系、パール、ホワイトなどの白系どれもとても良い雰囲気でした。今回のオール染色のプリント柄もとてもカジュアルですが品のあるミンクの良さとてもよく表現できたと思います。

ファーを取り入れたバスケットもよく見かけるようになりましたが、私たちミンク専門の作り手にしかできない技術を取り入れています。まず全体を覆うミンクですが、よく見かけるような張り付けるだけのデザインではなく、バスケットの入り口内部にきちんと入り込むようにしています。

ハンドル部分も同じ素材のミンクを使用。ハンドルをはずして筒状のカバーを差し込む方式も考えていますが、今回は本体からハンドルを外すことなくスナップボタンで着脱できるようにしました。どちらがいいかは、今後みなさまのご意見を伺いながら考えていきたいと思っています。

また革のサイズとしては小さなミンクですが、できるだけ連結したところがわからないように連続した毛の流れで製作しています。これは比較的大きなミンクを使っている素材的な面とカッテングの技術によります。これにより継ぎはぎでない上質感とバスケットとの一体感が生まれます。

お手持ちの巾着に合わせると楽しさもアップします。現在、この巾着も含めたバスケット用のフルミンクカバーセットを作品として考えております。少しシーズンまで時間がありますので、もしご要望などございましたら個別にお話をお伺いいたします。もう少し汎用性の高い作品や個別の作品(ハンドルのみなど)も考えておりますので、今後を楽しみにしていてください!